売上代金は、全額が意図したとおりの期日に入金されるとは限りません。その理由をパターン分けすると、次の7つが考えられます。
@仕入・検収のタイミングのズレ(月ズレ)
A不良品・返品の発生
B請求漏れ・請求遅れ
C消し込みの不備(債権金額の不突合)
D押し込み販売
E先方の資金難
F先方の事務処理の遅れ
このうち、@は不可避的に発生するもの、A・B・C・Dはこちら側の事情によるもの、E・Fは得意先の事情によるものです。
――●不可避的に発生する遅延
@仕入・検収のタイミングのズレ(月ズレ)
通常、売上は製品を出荷した時点で計上します。一方、仕入先は製品が現実に入荷し、その数量・品質を検収した時点で仕入を計上します。このタイミングのズレが月(または締め日)をまたげば、売上側から見て代金の決済は1ヶ月遅れることになります。
たとえば9月末に出荷した製品が、先方では10月頭に入荷検収され、10月仕入として支払処理に回されます。これは避けようがありません。資金繰りを組むときには、このズレを勘案して入金予定を立てます。
ただ問題なのは、先方が資金繰りの関係で意図的に検収を遅らせるケースです。月ズレが理由もなく増加してきた場合には、得意先の資金繰り悪化のサインでもあるので見逃さないようにしましょう(これを把握するには、売掛金の消し込みを細かく行うことが必要です)。
また、トラブルを防ぐために、「入荷後5日以内に返品の連絡がない場合には、検収が完了したものとみなす」といったような条項を、基本契約書に入れておくことも考えられます。