開業資金を自分の貯金や退職金だけで賄えれば、苦労は要りません。また、開業時には民間金融機関は相手にしてくれません。では、開業資金の調達はどのようにしたらいいのでしょう。
――●まずは財産の棚卸から
まず、自らの財産を棚卸してみましょう。財産の中で処分できるものはないか、借入の担保に使えるものはないか、出資財産に利用できるものはないか、1つ1つ可能性を確認していくのです。
たとえば、隠れ財産である生命保険。契約者貸付制度を利用すれば、保険に加入したままで資金を借りることができます。保険会社に問い合わせてみるといいでしょう。また、点検の結果、内容の重複しているものについては解約すべきものが出てくるかも知れません。
なお、自己資金で注意が必要なのは、生活費の確保です。開業資金はまずは自己資金で賄うのが大原則ですが、かと言って当座の生活費まで事業資金に充てるわけにはいきません。資金計画を立てるときには、向こう1年くらいの生活費も考慮に入れておきましょう。
――●親族からの資金提供
――●友人・知人からの資金提供
自己資金や親族からの資金提供でも足りない場合には、「他人」から調達することになります。「他人」からの資金提供である分、責任も重くなります。
友人・知人からの資金提供は、実際には共同経営のケースが多いのではないでしょうか。志が同じなら、力を合わせることにより、資金的にも人材的にも経営資源の不足を埋めることができます。
――●公的金融機関・自治体からの融資
まとまった金額が必要なときに一番可能性があるのが、公的金融機関や自治体です。
公的な制度融資には様々な種類がありますが、それぞれに条件があります。とりあえず事業計画書を持って、最寄の国民生活金融公庫に相談しに行くことをお勧めします。あるいは、地元(市区町村や都道府県)の商工課などに問い合わせてみるといいでしょう。
(なお、関東圏の方なら、GIAC(広域関東圏産業活性化センター)のホームページで、利用可能な制度融資の検索が可能ですので、一度調べてみてはいかがでしょうか。)
――●ベンチャーキャピタル・エンゼルからの出資
起業支援ブームの盛り上がりの中で、事業計画段階で出資に応じてくれるベンチャーキャピタル(VC)やエンゼルも登場するようにはなりました。しかし、まだその数は極めて少ないのが実状です。
VCなどからの出資は、事業が軌道に乗り出した段階でもそう簡単なわけではありません。この調達方法は、かなりハードルの高い手段であると言えます。