会社を立ち上げる際には、様々な仕事が発生します。経理回りの業務も同様です。そこで、経理の立ち上げ業務を、@内部体制の立ち上げと、A対外関係業務の立ち上げに分けて概観してみましょう。
――●内部体制の立ち上げ
@経理業務の人員体制・役割分担の決定
まず、経理関連の業務を洗い出し、それを誰が担当するのか決定します。これに関連して人員体制(管理部門の人員を雇うのか、社長と事務アルバイトで対応するのか等)を決めます。同時に、会計事務所を選定し、会計事務所との業務の切り分けを行ないます。
全体に関連することですが、どういったレベルの経理体制を作るのかを検討します。経営情報をどの程度のスピードと精度で把握するのかを決めます(もちろん管理レベルは、事業規模に応じて修正していきます)。
B会計システムの選定・設計
システムというと大袈裟ですが、帳簿処理を完全に会計事務所に委託する場合を除き、専用のパソコン・ソフトが必要になります。また、債権管理などは別途、ExcelやAccessでフォーマットを作成する必要があるかも知れないですし、その他業務管理ソフトの選定が必要になることもあります。
C帳簿・勘定体系の設計
AやBを受けて、自社の業績判断を適切に行なえるような帳簿システムの構築、部門・勘定コード設定など、具体的な設計作業を行ないます。
D管理帳票の設計
社内外で使用する、請求書、注文書、稟議書、交通費精算書、仕訳伝票などの帳票類を設計します。
E社内ルールの作成・取引の流れの決定
必要に応じ、支払や購入の依頼方法、交通費精算のルールや手順を決めておきます(但し、文書化までする必要はありません)。
――●対外関係業務の立ち上げ
@官公庁への届け出
会社を設立したら所定の期限内に、税務署、市町村役場、都道府県税事務所、社会保険事務所、労働基準監督署、公共職業安定所に届出を行ないます(従業員を雇わない場合には、
社会保険事務所以外の労働関連の届出は必要なし)。また、そのための書類作成が必要になります。
会社設立時に取引銀行を選定し、対外的な出納業務が行なえるよう、口座の開設や小切手契約の締結等、諸々の手続きをします。
B得意先・仕入先との取引条件の設定
対外的な取引開始に先立って、資金繰りを踏まえた上で、原則的な回収条件・支払条件を決めておきます。また、種々のトラブル防止・リスク管理の観点から、売買契約書等の雛型を用意しておきます。
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立ち上げ業務の作業量は、会社の規模や業種・業態によって違ってきますが、いずれにせよ、かなり煩雑で時間のかかる作業であることは間違いありません。チェックリストやスケジュール表を作成して、1つ1つ消化していくことが必要です。